lotlotlot3-血脈の果て-
気がつくと目の前が開けている。そして、その先には城が・・・あの色鮮やかな城がそびえていた。
最後のページにはこうあった。
“西に友がいる。そして、これから先の人生には安穏など存在しない。”
太陽の位置を確認し、西を見た。何かが近づいてくる。目を凝らす。はじめは何かわからないほど小さかった。それがどんどん大きくなる。メルツだ。メルツが走ってきた。
「メルツッ。」
僕も駆け寄った。
「ごめんな、ごめんなメルツ。」
僕がいくら謝ったってメルツは聞いてない。ただ、一生懸命に僕の顔をなめ回すだけだ。
「イバーエ君、良かったね。」
「うん、エーマリリスさんが造った道具のおかげだね。」
すると、アイワイさんの顔が急に曇った。
「ここまではね・・・。でも、さっきの見たでしょ。これから先は安穏がないって・・・。」
「うん・・・。」
確かにそうだ。まだ、リーグを探し始めてもいない。にも関わらず、安穏がないと言う事は・・・考えたくもない。
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