lotlotlot3-血脈の果て-
そう言ったリーグの表情は寂しそうだった。しかし、それに気がつく事なく、イバーエは会話を続けた。
「いつになるかわからないって、いったいどう言う事だよ。」
「さぁ、言葉通りだ。明日なのか、それとも明後日なのか、十年後なのか、誰にもわからないって事だ。」
<本当にわからないんだよ、イバーエ。>
心の奥ではそう思っていた。ただ、リーグの体は城からの記憶に支配されている。言動のほとんどはリーグのものでなくなっていた。
わわは思った。
<この言動、るるんぱ様なのか?じゃ、この間の寝言はなんだったのだ?いったい、こいつはどっちなんだ?>
リーグのままだと思っていたわわの考えが、今のやりとりで大きく変わった。リーグにとって、いい方向に働いたわけだ。

だから、止める事にした。確固たる決意は、脆く崩れ去った。

「リーグのお父さんを、リーグを元に戻せよ。」
「やだ。」
「戻せって言ってるだろう。」
「だから、やだ。」
やりとりは続く。その間、リーグは謝り続けた。
<ごめんな、イバーエ。ごめんな・・・。>
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