lotlotlot3-血脈の果て-
いつまで経っても平行線だ。それを壊したのはわわだ。
「エフス。」
炎が舞う。
「わわ、何をしている?」
「いつまでくだらないやり取りをしているつもりですか?こいつらは言術使いなんです。とっとと殺せばいいでしょう。」
いくつもの炎が二人に襲いかかる。
「う、うわああああ。」
イバーエは叫んだ。
リーグは腕を大きく振った。わわが創り出した炎をかき消した。それはリーグの意志なのか、それとも城の記憶なのかわからない。しかし、単なる魔法使いが創り出す炎など、色の王の前には無力だ。
「何をするんですか?」
「お前は誰だ?」
わわは驚きの表情を浮かべる。
「わわです。忘れたんですか?」
「そんな事を聞いているんではない。何様のつもりだと聞いている。」
「ど、どういう事でしょう?」
リーグの視線は怒りに満ちている。わわの体は小刻みに震えた。
「単なる魔法使い風情が、色の王である俺に意見するのかと言っているんだ。」
わわの頭の中には絶望しかない。これほどの恐怖は今まで感じた事はない。
「出過ぎた真似をしました。申し訳ありません。」
「もう余計な事をするな。」
釘を刺した。
「あ、ありがとう・・・。リーグ。」
イバーエは感謝の言葉を述べた。それを聞きリーグはにやりと笑った。
「何か勘違いしてないか?別に今のは助けたわけではない。ただ、この手で言術使いを葬り去りたいだけだ。」
両手を大きく振り上げた。
「アカス。」
虹が割れていく。
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