ちぇんじ☆
「き、き、消えてないって……???」

 噴出しかけた味噌汁をなんとか飲み込んでお母さんに聞き返す。
 隼人くんが消えてないって、何で断言できるの?
 それ以上に……それが本当ならもっと早く言って欲しいよ?

「ほら! 手が止まってる! 生姜焼きも残さない!」

 質問のために食事の手が止まった私に指導の声が飛ぶ。

――いや、そんな場合じゃなくて……という私の反論を許さない口調。

 うん、朝と変わらないな。
 このお母さんは『食』に関して何か強いこだわりを持ってる。
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