ちぇんじ☆
 とりあえず口を動かしながらお母さんの話を聞くことになった。

「さっきね、あなたの体を視たときにさ。隼人の霊魂の糸も伸びてたから」

 ああ……さっき目を細めてじっと見つめられてた時ね。
 何か超常現象的なことを見てるんだろうな、とは思ってたけど。

……って、なぜあの時に教えてくれないの!?

 てか、隼人くんは今ドコにいるの?

「隼人くん無事なんですね? 今ドコにいるんですか?」

 今度は注意を受けないように食べ進めながら質問する。

「あ、山芋も残ってるわよ。精力つけないといけないんだから残さず食べてね」

 精力って……。
 質問の答えより先にどうしても食事のことが気になって仕方ないようだ。
 なんでこのお母さんは食事にこだわるのだろう?
 無事に元に戻れたら是非一度聞いてみたいものだ。

「どこにいるのかは分からないけどね。無事なんだからいずれ戻ってくるわよ」

 お母さんの返事は素っ気ないものだった。
 あの……息子さんなのに、そんなに心配じゃないんですか?

――でも……無事で良かったーーーーーーーーーーーーっ!!!!
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