ちぇんじ☆
 正直なところ昨日のあの私の不安に苛まれた時間を返して欲しい気分でいっぱいだ。
 お母さんが無事だと断言してくれるまでの短いとはいえ数時間。
 私は自分も死ぬんじゃないかというほどの不安を味わったのだ。
 おまけに真里への説得も途中で終わってしまっているし……少しは反省して欲しい。

「やってた行動は認めるけどさ? 一言くらい残して行ってよね、不安だったんだからさ」

 ついつい募った不満から隼人くんに向かって苦情を言ってしまう。
 私の苦情を聞いて、ニヤっとしながら隼人くんが返してくる。

(ふーん、不安……ねえ)

 明らかに何か言いたげな様子。
 そうよ、不安よ、かなり心配したんだからね。

「な……何よ?」

(不安だったわりには……やることやってんじゃんか。とりあえずパンツ履いてくれよ)

 そう言われて慌てて自分の下半身を見る。
 指摘通り……丸裸だった。
 そういえば、昨夜は最後のオナニーをしてからどうやって眠ったか覚えていない。

「え? ちょ! 見ないで! エッチ!!」
(バーカ、恥ずかしいのは俺の方だ。俺の体なんだからな)

……ごもっともです。
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