ちぇんじ☆
 問題は真里だ。
 現在の真里は、魂が私が抜けたことによって自分の魂が半分しか残っていない状態だということを分かっていない。

 しかも魂が減っている分、この先どんな変化が起こってしまうかは予測できない。
 これさえなければ時間をかけて真里を説得しても良いかと思っていた。
 だが、カズちゃんの説明だと少しでも元に戻ることを急ぐのに越したことはないようだ。

――でも……処女だしなぁ。

 こんな形での処女喪失はいくらなんでも納得してくれなさそうだ。
 隼人くんの考える不安材料もそこらしい。

(俺は構わないとしてもだ、真里ちゃんが承諾してくれるのか?)

 処女とかそういう事情を知らない隼人くんでも真里のことを気遣っている。
 まあ、方法が方法だからねえ。

 それよりも、私への呼び方が『バカマリ』のくせに、真里に対しての呼称は『真里ちゃん』と呼んでるのが気に食わないが。
 なぜか扱いが違いません?
 一応は同一人物なんですけど。

 まあ、そんな苦情を申し立てている場合じゃない。
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