ちぇんじ☆
 出来る限り順を追って、今朝の出来事を元のままの私に説明する私。

 起きたら別人の体になってたこと
 私の記憶はちゃんとあること
 私の体も人格が入れ替わってると思ったこと
 その考えを頼りにこの駅まで来たこと
 そうしたら自分を見つけたので声をかけたこと

――でも、自分は……自分のままだったこと……。

 ここまで話しててまた涙が溢れてくる。
 本当に……私、どうなってるんだろ?
 元に戻るっていっても……私の体の中身は私のままなわけで……。

 何がなんだか分からない状況が悲しみをより増幅させる。

「ちょっとぉ……泣かれても困るんだってば……」

 泣いてる私に私がハンカチを差し出してくる。
 そのハンカチを受け取って涙を拭く私。
 自分に慰められる私って……。
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