ちぇんじ☆
――あ、柔らかい……。

 こんな感触なんだ。
 真里と唇を重ねながらそんな風に思った。
 漫画や小説で読んだのとは違う。

――じっとしたまま動かない、唇を重ねあうだけの大人しいキス。

 唇から真里の体温が伝わってくる。
 自分の鼓動が早くなっているのが分かる。
 私も、真里も微動だにしない。
 自分の目をつぶったままなので真里がどんな表情をしているか分からない。
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