ちぇんじ☆
「――え!? その格好で行くのかね?」

 商店にいたおじさんの第一声はこれだった。
 ちなみに私の格好はノースリーブのシャツにショートパンツ。
 スニーカーに、もしかして泊まりになった場合に備えてボストンバッグに着替えが少々。

――え?この格好じゃ何かマズいの?

 そうは思ったがおじさんには「ええ、まあ……」と言葉を濁し愛想笑いで返す。
 地図を見ながらカズちゃんの家への道を教えてもらい、おじさんに丁寧にお礼を言う。

「――遭難だけは気を付けるんだよ」

 おじさんの最後の一言に微かに恐れを感じながら商店を後にする。
 ともかく……もう少しでカズちゃんに会える。
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