ちぇんじ☆
「――へ? なんで? ……私が?」

 混乱しながら先ほどまで眠かった目をこすっていた手を見る。
 見覚えはあるけど……これは私の手じゃない!
 男の子の……カズちゃんの手じゃん!!!!

「おお、カズ起きたか。かすみちゃんも起こしてあげなさい」

 私の混乱に気が付かずお祖父ちゃんがのんびりと話しかけてくる。
 いや!私がかすみ!寝てるのが……私で……あれ?……でも……多分カズちゃん!
 あ~~~!!もうワケ分かんない!!

 私がカズちゃんの体になってるんなら私の体にはカズちゃんが入ってるはず。
 世の中はそういう風にできてるはず!
 ともかく――起こそう!

「ちょっと! 起きて! カズちゃん!」

 思いっきり私の体――じゃなくてカズちゃんを揺り起こす。
 後ろでお祖父ちゃんが「おいおい、カズはお前じゃろうが」とかノン気なこと言ってるけど気にしていられない!
 揺さぶったのと耳元で大きな声を出したことでカズちゃんはやっと目を覚ました。

「――ん~、もう朝ぁ? ――って、え? え?? ぼく???」

――うん、やっぱりそういう反応になるよね……って私も冷静になってる場合じゃない!!!
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