ちぇんじ☆
 ひとまずカズちゃんを落ち着かせる。
 落ち着かせている私も相当あせっているんだが、年の功の分だけ冷静なようだ。
 当事者二人が表面上落ち着いたところで二人で現状確認。

……お祖父ちゃん、異変にも気が付かずにさっさと表に顔を洗いに行っちゃってるし……。

「おねーちゃん……どうなってるの? これ?」
「私も分からないよぉ……」
「ぼくの体だけど……かすみおねえちゃんだよね?」
「私の体だけど……カズちゃんよね」

『ハア……』

 最後は同時にため息しか出ない。
 何がどうなってお互いが入れ替わってしまったんだか――。

 二人で途方に暮れているところにお祖父ちゃんが戻ってくる。
 信じてもらえるかどうか分からないけど……一応話しておくべきよね?

「お祖父ちゃん……困ったことになっちゃった」

 まだ混乱してるカズちゃんでは上手く説明できないだろう。
 私から説明することにした。

「どうした? カズ?」
「私……カズちゃんじゃなくて……かすみなの」
「????」

 お祖父ちゃんの表情が明らかに『何を言ってるのか分からない』といった顔になる。

――そりゃあ……そうだよね。
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