ちぇんじ☆

「なあ、かすみちゃん――」

　口の中に食べ物を含んだまま喋るのは行儀が悪い、そう教えられて育ってきた私。
　お味噌汁をゴクリと喉の奥に流し込んでから返事をする。

「はい？」

　お祖父ちゃんは一瞬ためらうような表情を見せた後、話を続けた。

「実はな……理由は分かっとるんじゃよ――」
「へえ……って！！！！！？？？？？？」

　お祖父ちゃんのあまりに意外な一言にあっという間に私の頭の中は混乱に陥る。
　理由が分かってるって？
　なんでさっき言わないの！？
　朝ご飯食べてる場合じゃないじゃない！？

　どう返答すれば良いものか……混乱する頭で悩んだ末にやっと出た言葉。

「すいません、お水……ください」

――ともかく……水の一杯でも飲んで落ち着きたい。