ちぇんじ☆
 このままカズちゃんの体を使ったまま生きていくなどできない。
 それはカズちゃんも同じ、私の体を使って生きていくことはできない。
 ならば――元に戻るしかないのだ。

 私を引き止めるモノは何だろう?
 目の前に提示されている『元に戻る方法』を拒否させるモノ。
 それを自分の中で論破しなくては先に進めない。

 まずは――私が『処女』ということだ。
 私だって人並みに女の子だ。
『初めては好きな人に』というくらいの考えは持っている。

……と、待てよ。

 私の好きな人……?
 それは――『カズちゃん』だ。
 だったら何を悩んでいるのだろう。

 処女なのに、半強制的にセックスをしなきゃならない。
 でも相手は私も望んでいる人だ。
 半強制的とはいえ……そこまで強く拒否しなくても良いんじゃないだろうか。

 そう、問題は別のところにあるのだそれは――倫理観だ。
 いくら自分が好きな人とはいえ、相手は――十二歳!
 セックスできるかどうかも怪しい年齢じゃない?
 それにセックスできたとしてもだ、それにカズちゃんが同意するとは限らない。

 まあ……同意してくれなかったらしてくれないでそれはかなり寂しいのだけど。

 そこは置いておいて、許されるんだろうか?
 十二歳と十五歳の望むようで望まない初体験……これで小説が一本書けそうな主題だ。
 それほどまでに――この行為には禁忌な感が付きまとう。
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