ちぇんじ☆
(良い!? あれは中身はカズちゃんなの! 分かる!? カーズちゃん!)

 耳打ちでお祖父ちゃんに返す。
 まあ、実際問題としては女子中学生相手よりも実の孫に下ネタを話すほうが難しいとは分かってるけど……。

――とりあえずカズちゃんへの説明は任せた!!!!

「カズ、大事な話があるんじゃ――」

 さっきとまるで同じ切り出し方に一抹の不安を覚えるものの、ここはお祖父ちゃんに期待するしかない私。
 説明を始める様子をじっと見守る。
 お祖父ちゃんの真剣そのものな口調に、いつの間にやら正座になって話を聞く体勢になっているカズちゃん。

――なんかソレっぽい雰囲気になってきたんじゃない?

 お祖父ちゃんへの期待度がアップだ。
 そんな私の期待感を乗せてお祖父ちゃんの話が始まる。

「カズ、お前は『赤ちゃんの作り方』って知ってるかの?」

……あのー、非常に言いにくいんですが。

 それは先ほど私が試みて見事に玉砕した戦法ですよ?

 お祖父ちゃんへの期待感が僅かではあるがダウンする。
 カズちゃんは私の時を同じく『どうしてそんなことを聞くのかな?』という表情で先ほどと同じ答えを繰り返した。

「うん、おとうさんとおかあさんがコウノトリに手紙を出すんだよね!」

――しかし!ここからが年の功だった!!
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