ちぇんじ☆
 俯いたままのカズちゃんがここでポツリと呟いた。

「ぼくのせいで……かすみおねーちゃんが苦しんでるんだもん。どんなことでもがんばるよ……」

――胸にチクリと刺さる言葉だった。

 カズちゃんは……自分に責任を感じてたんだ。
 全然気が付いていなかった。
 まさか……そんな風に考えていたなんて。

「カズちゃん! それは違うよ!」

 慌てて否定する私。
 『入れ替わって』しまい大変なことは認める。
 でも……それは決してカズちゃんのせいなんて思っていない。

 こうなればゆっくりなんてしてられない。
 一刻も早く『閨の儀式』をして元に戻り、カズちゃんの罪悪感を無くさないと!

――そうと決まれば。

 くるっと振り返りお祖父ちゃんの方向を見る。

「お祖父ちゃん! どうすればいいの? 今から始めるから手早く教えて!」

 善は急げだ。
 昼間っからでも構わない!
 さっさと済ませて、すぐに元に戻るよー!!
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