ちぇんじ☆
対話
発覚
「これで私の話はオシマイ」
お母さんが短く締めくくった。
そうかぁ、お母さんも『入れ替わり』の経験者だったんだねぇ。
そう言われれば合点の行くことも多々あったりするよねえ。
「――大変だったんだねぇ」
お母さんとカズちゃんの壮大な過去を知らされ、上手く感想が出てこない。
入れ替わっている期間は私よりも短くて済んだみたいだけど、現在『入れ替わり』を経験中の私をしてはその時のお母さんの苦労、不安、悩みなどが手に取るように分かった。
しかも、お母さんも『元に戻る』ときは処女だったなんて……なんだか今まで以上に親近感が沸く。
「本当に大変だったのよー!」
私の言葉に食いつくようにお母さんが一気に言葉を続ける。
「あの後さ隼人を妊娠したことが分かって、産むためにパパとママを説得して。
高校の進学もあきらめて、隼人を育てながら大検受けて、四歳の隼人を連れてキャンパスに行って。
在学中に作家としてデビューして。
その間も週に一回は隼人を連れてあの山を登って、気が付けばこんな歳になって!」
……最後の言葉だけヤケに感情が込められているような気がするけど。
そんな『苦労話』をするお母さんは心なしか楽しそうだった。
楽しそうなお母さんを見ていると、なぜだか自分も楽しい気分になってくる。
お母さんが短く締めくくった。
そうかぁ、お母さんも『入れ替わり』の経験者だったんだねぇ。
そう言われれば合点の行くことも多々あったりするよねえ。
「――大変だったんだねぇ」
お母さんとカズちゃんの壮大な過去を知らされ、上手く感想が出てこない。
入れ替わっている期間は私よりも短くて済んだみたいだけど、現在『入れ替わり』を経験中の私をしてはその時のお母さんの苦労、不安、悩みなどが手に取るように分かった。
しかも、お母さんも『元に戻る』ときは処女だったなんて……なんだか今まで以上に親近感が沸く。
「本当に大変だったのよー!」
私の言葉に食いつくようにお母さんが一気に言葉を続ける。
「あの後さ隼人を妊娠したことが分かって、産むためにパパとママを説得して。
高校の進学もあきらめて、隼人を育てながら大検受けて、四歳の隼人を連れてキャンパスに行って。
在学中に作家としてデビューして。
その間も週に一回は隼人を連れてあの山を登って、気が付けばこんな歳になって!」
……最後の言葉だけヤケに感情が込められているような気がするけど。
そんな『苦労話』をするお母さんは心なしか楽しそうだった。
楽しそうなお母さんを見ていると、なぜだか自分も楽しい気分になってくる。