ちぇんじ☆
 顔を洗った後、隼人くんの部屋に向かう。
 聞かれてマズい話なんかをしてたら困る。
 そう思ってドアをノック。

コンコン――。

 返答が無い。
 もう一度ノック。

コンコン――。

 やはり返答が無い。
 あれ?二人ともひょっとして部屋にいないのかな?
 そう思いながらドアノブに触れる。
 鍵は――かかっていない。

 そのままドアを開き部屋に入る――コツンッ!
 私のおでこに何か軽いものが当たる感覚。
 当たったというか、ぶつけられたというか。

「おおー! ちゃんと投げられたじゃねえか」

 と、カズちゃんの声。
 カズちゃんの向いている方向を見ると……隼人くん。
 何かを投げ終わった後のような格好。
 腕がドアの――私の方向に向いてるということは。
 足元を見ると丸められたティッシュが落ちている。

――ということは……!

 コレを投げたのは隼人くん!?
 他の人から見えるようになったり、私の手を勝手に動かせるようになったり――とうとう物まで掴めるようになったの!?
 
――なんというか……この二人、魂の状態を楽しんでいたりしない?
< 338 / 449 >

この作品をシェア

pagetop