ちぇんじ☆
(お、アホマリ。何か用か?)

 私に気が付いた隼人くんが話を聞いてくる。

……アホマリ……ね。

 今まで引っかかっていたこの『アホマリ』という呼称。
 その理由が分かった今、さほど気にならなくなっている。

 ふう、と小さく一つため息を吐いてからカズちゃんと隼人くんの二人に用件を告げる。

「ご飯だってさ、隼人くんもついでにおいでってよ」

 わざと……隼人くんに意地悪な言い方をしてみる。
 隼人くんの「あれ?」といった表情をあえて見ないふりをしてそのまま振り返り部屋から出て行く。

――さーて、ご飯ご飯……と。

 あと何回食べれるか分からないんだから。しっかり味わっておかなくちゃ。
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