ちぇんじ☆
 やっとむせたのが収まったのか、私のストレートな言葉に苦情を挟んでくる真里。

「あ、あのねえ。何でいきなりそんな話になるわけ?」
「いや、アンタの態度見てると一目瞭然だし」
「な、何が『一目瞭然』なのよ!?」
「隼人くんに惚れちゃってるコト」
「な、な、何を証拠に――」

 ここまで喋って、真里が言葉につまる。
 言葉に詰まってしまった真里に、優しく、諭すように語り掛ける。

「分かるよ――だってアンタは『私』なんだからさ」

 私のその言葉に――真里はまるで観念したように小さくコクンと頷いた。

「で、でもさ……知ってるだろうけど――」

 ここまで言いかけて真里が顔を真っ赤にして俯く。
 うん、その先の言葉は言わなくても何を言いたいのかは大体分かる。
 ここは私がハッキリと代弁してあげた方が話がスムーズに進むだろう。

「ウン、処女だよね」

 私の言葉にさらに顔を真っ赤に染める真里。
 その顔を確認してから畳み掛けるように説得を再開する。

「でもさ、好きな人を相手に――初めてを経験できるんだよ?」

 我ながら詭弁だなと思う。
 でも、真里をここで説得することに成功すれば――少しでも早く元に戻れるのだ。
ここは押しの一手に限る。

「明日には生理も終わるよね? 明後日なんかどうかな?」

 もう『エッチすること』を前提で話を進める。
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