ちぇんじ☆
(な、何をいきなり聞いてるんだよ!?)

 口の端からエクトプラズムを垂らしながら喚く。
 ……何か見た目が汚いなぁ。ってエクトプラズムはキレイなのか汚いのかどっちだろう?

……どっちでも良いか。

「あのDVDコレクションを見ちゃうとねー、真里とは正反対じゃん」

 言ってて自分で少し悲しくなる。
 洗濯板とまではいかないが……ちょっとは出っ張ってるし。
 まあ、少なくとも大きい部類じゃない。

……大きさなんて関係ないんだよ!形が重要よ?形が!

(あ、アレは俺の趣味じゃない! と、友達に貰ったんだ!)

 苦し紛れのような言い訳を返してくる隼人くん。
 ふーん、友達ねえ。
 じゃあよ、オッパイで挟まれてるシーンでこの体が反応するワケを言ってみろっての。
 恥ずかしくてさすがに口に出来ない質問だけどさ。

 なんて考えてるうちに隼人くんが勝手に自分で結論を出す。

(大体だな、体型で人を好きになるワケじゃないだろうが!)

――まあ、その通りだ。

 言ってることも分かるし、共感もできる。
 でも……口の周りについたエクトプラズムを拭きなよ?
 口の周りを汚したまま熱弁されても……イマイチ説得力に欠ける。

「まあ、分かったからさ。口の周り拭きなよ?」

 私に指摘され腕で口の周りを拭う隼人くん。
 その行為で口の周りのエクトプラズムはキレイに取れた。

――その代わりに今度は袖の周りがエクトプラズムでベットリになったんだけど。
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