ちぇんじ☆
カズちゃんの突然の乱入のおかげで、お母さんの私に対する疑惑はうやむやのままに幕を閉じた。
――最後にこんなにバタバタになっちゃって……本当にごめんね。
残念さと申し訳なさが入り混じった気持ちで心の中でお母さんに謝る。
お母さんはカズちゃんが起きてきてしまったこともあり大急ぎで朝食の仕度を進めている。
そんなお母さんをリビングのテーブルに向かい合わせで座りながら眺める私とカズちゃん。
「しかし、随分と早いな」
お母さんから私に視線を移してカズちゃんが語りかけてくる。
カズちゃんにも昨夜の真里からのメールの件を教える。
私が消えるということを知っているカズちゃんはその話を聞いて真剣な表情になる。
キッチンで料理を続けているお母さんに聞こえないように小さな声で――
「――これまで、ありがとうね」
と、短くお礼を告げる。
カズちゃんは少し困ったような顔をしながら、
「おかしな言い方だけど……消えなければいいな」
と、頭を掻きながら申し訳なさそうに言う。
その言葉にひきつったような笑顔しか見せれない私。
ちょっと前ならば――自分が消えないで済むなら喜んでいたのだろうが、真里と隼人くんの幸せを望むようになってしまった現在、私の中の覚悟は済んでしまっている。
――最後にこんなにバタバタになっちゃって……本当にごめんね。
残念さと申し訳なさが入り混じった気持ちで心の中でお母さんに謝る。
お母さんはカズちゃんが起きてきてしまったこともあり大急ぎで朝食の仕度を進めている。
そんなお母さんをリビングのテーブルに向かい合わせで座りながら眺める私とカズちゃん。
「しかし、随分と早いな」
お母さんから私に視線を移してカズちゃんが語りかけてくる。
カズちゃんにも昨夜の真里からのメールの件を教える。
私が消えるということを知っているカズちゃんはその話を聞いて真剣な表情になる。
キッチンで料理を続けているお母さんに聞こえないように小さな声で――
「――これまで、ありがとうね」
と、短くお礼を告げる。
カズちゃんは少し困ったような顔をしながら、
「おかしな言い方だけど……消えなければいいな」
と、頭を掻きながら申し訳なさそうに言う。
その言葉にひきつったような笑顔しか見せれない私。
ちょっと前ならば――自分が消えないで済むなら喜んでいたのだろうが、真里と隼人くんの幸せを望むようになってしまった現在、私の中の覚悟は済んでしまっている。