ちぇんじ☆
「あれ? ――そういえば」

 ここでふと気が付いた。
 そういえば……朝から隼人くんを見ていない。
 ベッドから出た時にはすでに部屋の中に居なかったので、『またカズちゃんのところか』くらいに思っていたのだが――。

「カズちゃん、隼人くん知らない?」

 一応カズちゃんに聞いてみる。
 ひょっとしたら、またカズちゃんの寝ていた部屋で『霊力コントロールの特訓』をしているのかも、そう思ったからだ。

「いや、朝から見てないぜ?」

――あれ?ならば一体ドコへ姿をくらましたのだろう?

 私がキョロキョロ周りを見回していると、カズちゃんが私に教えてくれる。

「マリちゃんの体から伸びてる『隼人の魂の糸』の先は――あそこに繋がってるな」

 そう言いながらお風呂場の方向を指差す。

――へ?お風呂場ぁ?

 魂だけの存在のクセにそんな場所に何の用だろうか?
 今日、とうとう真里とエッチするから朝シャンでもしてる?

……ってそんなワケは無いと思うけど。

――とりあえず様子を窺いに行こうと思う。
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