ちぇんじ☆
「え?あの……私、中身は別人なんですよ?」
「みたいね」

 あくまで『それがどうしたの?』といわんばかりの対応。
 冷静すぎやしませんか?

「ちゃんと隼人もそこにいるんでしょ?」

――へ?いや、多分いますけど……なんでそこまで分かるの?

「あ、は、ハイ……多分」
「だったら早く朝ごはん食べる!冷めたら美味しくないでしょ?」

 あくまで朝ごはんにこだわるお母さん。
 言われるままに食べるのを再開する私。

「さっきの口調だと……中身は女の子なのかな?」

 朝ごはんを食べてる私に質問してくるお母さん。
 その質問に食べる手が止まる私。
 さっきから何でいちいちそんな超常現象的なことが分かるんだろ?

「え……あ、はい。そうです」
「あ、ちゃんと食べながら聞きなさい?」

 いや、食べながら話す方がお行儀悪いとは思うんだけど。
 お母さんの迫力に逆らえず再び朝食に手を伸ばす。

「じゃあ昨日一日は大変だったでしょ、
もっと早く言ってくれれば協力してあげたのに」

 いちいち驚くような発言をするので
 その度に私の食べる手が止まる。

「ほらぁ!!ちゃんと食べる!!」

 ハイッ!!!……なんでそこまで朝食にこだわるの?
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