未定

一章

AM 6:20
甲高い目覚まし時計の音で目が覚めた。
しょうという少女の事が気になってよく眠れなかった。
あの子は一体誰だったんだろう。
何が目的なんだろう。
大きな欠伸をして、朝食を用意しているであろうリビングへと向かった。


「あら、今日は早いのね」
母親の口から、おはようの挨拶もなしにそんな言葉が飛んできた。
いつもなら、起きるのはだいたい７時。
珍しく目覚まし時計の時間通りに起きてきたので驚いたのだろう。
「いや…たまたまだよ」
「たまたまがずっと続いてくれると助かるのにねぇ」
さり気なく嫌味を吐かれる。
家から学校まではかなり距離がある。７時に起きては忙しく用意をして走って学校へ向かうのだ。
それに巻き込まれる母はかなり迷惑しているようだ。
用意されていたトーストを齧る。