ブラウン管の中の彼女~番外編~



謝ろうと思い直したものの…。


どう謝ったらいいんだ…?


依夜の教室に行きながら考えてみる。


ここはストレートに、ごめんなさい!!…か?


俺って結局単純バカだし回りくどい言い方とか苦手なんだよな…。


あっそーだ。


依夜の好きなシュークリームでも買っていこ。


俺は依夜のところに行く前に購買に寄ること決めた。


「あはは!!北野くんてば調子いいんだから!!」


依夜のその声を聞くまでは。


俺は思わず適当な教室に入って身を隠した。


いや、別に俺が後ろめたいことをしているわけじゃない。


ただそうしないといけない気がしたから…。


「本気でそう思ってるって!!依夜ちゃんは可愛いよ」


北野の野郎は今流行のイケメン俳優に似ていると誰かが言っていた。


そんな奴が依夜に向かって微笑んでいる。


「はいはい!!そういう台詞は好きな子にだけ言おうね?」


依夜が北野の目を見つめると北野は少しだけ目を細めた。


「依夜ちゃんには敵わないなー」


うるせーよ。


依夜は俺のだっつーの!!


2人はそのまま会議室に入っていってしまった。


これは本格的にやばいかもしれない…。


依夜のことだからどうせ北野くんはあたしになんて興味ないとか思ってるのだろう。


何でその考えが甘いって思わないんだよ!!


俺は北野と依夜が消えていった会議室の扉を開け放った。


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