ブラウン管の中の彼女~番外編~



「あたし、素直じゃないし」


はい?


「可愛くないし」


何言ってんの?


「いつも太一にあれこれ言っちゃうけど」


どした?


「ちゃんと太一のことが好きだから」


依夜ちゃん?熱でもあるんですか?


つか夢?


「聞いてる?」


反応がないのが不安になったのか依夜は再び俺の顔を覗きこんできた。


ヤバイ。


ヤバイヤバイヤバイ!!


「キスしたい…」


「っ!?」


「だってこんなに可愛い依夜ちゃん久しぶりなんだもん」


いや、いつも可愛いですけど。


依夜の顔がみるみる般若に変わる。


「調子に乗らないの!!」


「いひゃいよ、いお!!」


思い切り頬を抓り上げられ、情けないほどにうろたえてしまう。


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