ブラウン管の中の彼女~番外編~
「っというわけなんです!!」
「なるほどね…。僕も初めてみたよ、0点の答案…」
祐一郎は神妙な顔つきで実早の0点の答案を見つめていた。
「それで、ママが再来週のテストで全教科80点以上とらなかったら祐一郎の家の出入りを禁止するっと言い出しまして…」
さすがママ。実早にやる気を出させる一番の方法を知っているわ!!
「それで僕を家に呼んだの?」
「うん」
ひとりで教科書開いたら5秒で寝れるし。
祐一郎は笑顔で言った。
「実早ちゃん、後ろにいる塚原さんと太一と灘さんは?」
実早の後ろには思い思いに勉強道具を広げていた3人の姿があった。
「どうせなら皆でおべんきょしようと思って★」
だって実早だけ勉強させられるの嫌だったんだもーん。
祐一郎はガクッと肩を落とした。