ブラウン管の中の彼女~番外編~



「本当にやる気あるの、実早?」


「あるもーん!!」


祐一郎はハアっとため息をついて床に置いてあったクッションの上に座った。


その隣では太一がさきほどからキョロキョロと世話しなく目を動かしている。


「福永実早の部屋の写真ってマニアに売ったらいくらかな…?」


なあ、依夜?と金に目が眩んだ太一が尋ねる。


「太一?妙なこと考えないの!!」


蹴るわよ?っと目で脅すと太一はヒッと小さくおののいた。


「……3万……?」


仲紗が首を傾げて呟く。


「仲紗ちゃんも適当な数字を言わないの!!」


いーちゃんがなんだか焦って仲紗の口を塞ぐ。


「このメンバーでまともにテスト勉強が出来るのか…」


祐一郎の呟きは騒がしい室内では誰も聞いていないのでした…。



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