ブラウン管の中の彼女~番外編~
なんで密室で2人きりが危険だなんて思わないんだあいつは…。
委員の仕事だなんて口実に過ぎない。
北野(キタノ)は明らかに依夜を異性として見ていたし、隙あらば俺の目を盗んであんなことやそんなことを…。
って!!
俺が何度も説明したのに―!!
「心配しすぎなのよ、太一は!!もう!!しつこい!!」
返ってきたのはそんな言葉で。
いくら俺だって可愛い彼女からありがとうの一言くらいもらいたかったわけで。
あーでもないこーでもないと大喧嘩。
俺だって不貞腐れるやい…。
この場に小石があったら蹴飛ばしているに違いない。
まあ、掃除後の綺麗な廊下には小石どころか紙屑ひとつ落ちていないが。