消しゴムをくれた女の子
たまに、あの高二の夏を思い出す。

サトミを見送った後、俺は無人駅にずっと居続けた。

するとチリンチリン、自転車のベルの音が聞こえた。

俺が振り向くと板倉と森君がいた。

俺はなんか情けない顔で手を振ったと思う。

二人は俺の情けない顔を見ても何も言わなかった。



その後の俺はまたもや厨二病患者となりボーッと海を見て過ごしていた。


ミユキも何故かそれ以降は俺に絡んで来なかった。

俺はミユキに対してはコチラからは一切話し掛け無い様にしたんだ。

ミユキには悪いがなんかちょっとした抵抗だったのかもしれない。



女の子達も地元に帰り、俺ら三人だけは八月のギリギリまで海にいた。


海水浴客もいなくなり、浜はガランとしていた。


夏の終わりをスゲエ感じれたよ。



なんかあのサトミ達と過ごした二週間が夢の様な気がした。




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