消しゴムをくれた女の子
ノートの切れ端には赤ペンの可愛い文字で


「ありがとう」


と書いていた。
俺は少し照れた。

まだ中学生で女ともちゃんと話せない奴だったので何も言えなかったんだ。


サトミはまたもや「あ・・・」と呟いた。

そのまま机の下とかを見出す。

どうやら芯を落としたらしい。
サトミは泣きそうな顔をし始めた。


俺は笑いそうになった。


俺は芯ケースから芯を三本取り出して、サトミに渡した。

サトミはパアっと顔を明るくさせて、その芯を受け取る。


そして、慌てた様に筆箱から消しゴムを取り出して・・・




それをいきなり真っ二つ。




そして・・・そのまま、半分を俺に渡して・・・





「ありがとう、こんなのしか無いけど・・・」





お礼に消しゴムの半分を貰ったんだ・・・

意味は分からんかったが俺は少し萌えた。






それが・・・全ての始まりだったんだ・・・







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