レモンパイ
「おっせぇな――…芽依。」
部活が終わって…辺りはもう真っ暗。
俺は部室の前で芽依を待っていた。
いつもなら…もう来てる頃なんだけどな…
「隼人!!」
「那緒…帰りか??」
「おう。梨菜にアップルパイ頼んでんだよ。」
「あぁ…そうだったな」
「んじゃーな、お前…ちゃんと言えよ!!」
「わぁーってるよ。」
俺達は笑い合って別れた。
ガサ…
「隼―人♪」
誰かが俺を呼ぶ声が聞こえた
「ん…??
――…森川…」
「帰らないの??」
不思議そうに俺に尋ねる。
「おう。芽依‥待ってっからさ。」
「――‥そっか…」
そう相槌を打つ森川は少し元気が無いように見えた
「森川…お前、こんな時間までいて大丈夫なのか??」
「へーきへーき!!!」
「ったく。気をつけろよ~??」
「――…うん…」
「…あ。森川…なんか用だったのか??」
「え…なんで…」
「いや…なんか…言いたそうな顔だからさ――…」
「――…」
急に黙り込む、森川。
俺なんか変なこと言ったな…
「…あっ違うんなら…「好き。」
………え…
グイッ