レモンパイ
『……なんで。』
私の前に立っているこの男、桐島隼人。
……レモンパイ大好き男。
隼人とは、小学校からの腐れ縁。
「レモンパイ食いたい。」
目の前にいるヤツはケロッと一言言った
・・・・・。
なんだ…コイツ…ι
エラソーに!!!
『やだ。』
私は後ろを向きながら一言、言った
すると
「レモンパイ食いたいんだよ!!レモンパイ!!」
隼人は私の肩を揺らしながら駄々こねた
『あんたはガキか!!レモンパイぐらい、買うか誰かに作ってもらいなさいよ!!』
そう言いながら肩に置かれた手を振り払おうとした
ーパシッ
「そんなの俺にはいない。だから芽依が作れ。」
隼人は私の腕を強く掴み、真剣な目で静かに言った
強い瞳にとらわれて私は何も言えない…