バトンクッキー


 それを見たおれはすかさず2塁へ。


 キャッチャーが慌てて拾い上げ、カバーのショート目掛けて投げる。


 おれは2塁ベースへ足から滑り込む。


 タッチが遅れてセーフの判定。


 1対1。


 ついに追いついた。


 おれはセカンドで小さくガッツポーズ。


「やったぁ~!」


「ナイスバッテング!」


「さすが、キャプテン!」


 3塁ベンチからの声援に、もう一度控えめなガッツポーズをして応える。

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