愛の雫
俯いたまま黙っていると、目の前にいた早苗があたしの隣に座った。


「認めときなって。どうせもう、結構好きになってるんだからさ」


そう言った彼女は、あたしの肩をポンポンと叩いた。


「てか、あたしが希咲だったら、秋山先輩の事好きになってるって……」


まともに顔も見れなかったけど、声を聞いただけで早苗が微笑んでいる事がわかってしまって…


最悪過ぎてムカついて堪らないのに、肩から伝わって来た熱があまりにも優しく感じたせいで、思わず小さく頷いてしまった。


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