愛の雫
寝たのかな……?


そんな事を考えていた時、早苗がモソモソと動いた。


その瞬間に鳴った布団が擦(コス)られるような音に驚いて、心臓がドキッと跳ね上がった。


「希咲……」


眠っていると思っていた早苗の声に、また心臓が跳ねる。


戸惑いを抱えていたせいで返事が出来ずにいると、彼女が息を小さく吐いた。


「あたしはいつも希咲の味方だし、ずっと応援してるからね……」


「……っ!」


その言葉を聞いた瞬間、鼻の奥に鋭い痛みが走り抜けた。


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