愛の雫
いつもオドオドしてばかりいる朋子の事が、あたしはずっと苦手だった。


悪い子じゃない、なんて思っていても、内気な性格の彼女とは絶対に気が合わないと思っていて…


誰が見てもわかり易いように、一線を引いていた。


朋子だって、きっとその事には気付いていたと思う。


テスト勉強を教えて貰った時だって、悪く言えば彼女の事を利用していたに過ぎない。


そんな考え方だったからこそ、朋子の事なんて知ろうともしなかったし、彼女の気持ちを考えようとも思わなかったんだ…。


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