愛の雫
情けない……


自分自身が、本当に情けない。


たかが“恋”なんて物に、こんな風に振り回されるなんて…


あたしは、本当にどうかしてしまったのかもしれない。


凪兄に避けられてしまうのが恐いなんて、『好きで好きで堪らない』って言っているのと同じ事…。


ついついこんな事ばかり考えてしまうんだから、“恋”なんて本当にロクな事が無いと思う。


静かな家の中に一人でいるせいなのか、何だか凪兄の存在が頭の中から消えなくて、ずっと彼の事ばかり考えていた――…。


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