愛の雫
凪兄と最後に会った日から何日か経った、ある日。


相変わらず心がざわめいたままのあたしは、彼の事を避けるように生活していた。


数日前に奈緒ちゃんが帰って来ている事も知っていたけど、凪兄に会うのが気まずくて遊びに行く事も出来ない。


奈緒ちゃんが帰って来るのをあんなに楽しみにしていたのに、彼女に会いに行こうとすら思えない。


その理由は、凪兄に対する感情に戸惑いが募るばかりで…


そして何よりも、彼自身にそれだけ気まずさを抱いているからだとしか思えなかった。


< 380 / 830 >

この作品をシェア

pagetop