愛の雫
「陽子さんっ!!」


真っ先に陽子さんの傍に駆け寄ったのは、奈緒ちゃんだった。


「陽子さん、大丈夫ですか!?」


続いて駆け寄った凪兄と顔を見合わせた奈緒ちゃんが、その様子を傍観していたあたしを見た。


「希咲ちゃん、予定日っていつかわかる!?」


「えっ?」


予定日……?


そんな事を訊かれても、あたしが知っているハズが無い。


そもそも陽子さんと上手くいっていなかったから、今までまともな会話をした事すら無いのに…。


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