愛の雫
「……だって……もしわかり合えなかったら、あたしはどうしたらイイのっ!?パパに『希咲はいらない』って面と向かって言われたら、今度こそあたしは本当に一人ぼっちになるんだよ!?」


「希咲……」


「あたしの居場所は、今だってどこにもないのに……。パパにハッキリと拒絶されちゃったら、あたしはどうすればイイ……っ……!」


涙が邪魔をして、最後まで言い切る事は出来なかった。


堰(セキ)を切ったように零れ落ちた言葉達に誘われるように、溢れ出した涙が止まらなかった。


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