愛の雫
「心の準備は出来た?」
振り返ったあたしに訊いた梶原さんに、首を僅かに縦に振る。
「じゃあ、こっちにいらっしゃい」
優しく促されて、足を一歩踏み出した。
ゆっくりと保育器の前に行くと、梶原さんが左側の穴を指差した。
「ここから手を入れて、そっと触ってあげてね」
「はい……」
震えそうな声で小さく返事をして、言われた通りに保育器の穴にそっと左手の指先を入れる。
保育器の中に手首まで入った時、そのまま動きを止めた。
振り返ったあたしに訊いた梶原さんに、首を僅かに縦に振る。
「じゃあ、こっちにいらっしゃい」
優しく促されて、足を一歩踏み出した。
ゆっくりと保育器の前に行くと、梶原さんが左側の穴を指差した。
「ここから手を入れて、そっと触ってあげてね」
「はい……」
震えそうな声で小さく返事をして、言われた通りに保育器の穴にそっと左手の指先を入れる。
保育器の中に手首まで入った時、そのまま動きを止めた。