愛の雫

あたしはともかく、凪兄の事まで『素直になった方がイイ』って言った奈緒ちゃんの考えている事が、全くわからない。


だけど…


あたしは、奈緒ちゃんにその続きを尋ねる事が出来なかった。


彼女はいつも通りにしているけど、きっとこれ以上さっきの言葉の意味を訊いても教えて貰えないと思ったから…。


考えれば考える程、頭の中がどんどん混乱していく。


小さくため息をついたあたしは、奈緒ちゃんに続いて軽くシャワーを浴びて、熱気に包まれたバスルームを後にした。