愛の雫
早苗が親友で、本当に良かった。


彼女が親友でいてくれる事が、あたしの中ですごく大きな支えになっているんだ。


「早苗、ありがとう」


あたしは、在り来りだけど自分の気持ちを伝える為にピッタリな言葉を、精一杯の感謝の気持ちを込めて紡いだ。


「あたしも……。ありがとう、希咲」


明るい声で返された早苗の言葉に、心の底から柔らかいくすぐったさが込み上げて来て、ほんの少しだけ照れ臭さを感じてしまう。


そして数秒の沈黙の後、あたし達は同時にプッと吹き出した。


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