わたしの、センセ
センセの言葉に、わたしの頬が熱くなっていく

センセとエッチしちゃった

痛かったけど、センセが優しくて、気持ちよさそうに顔を歪めるのを見て、嬉しかった

何度も深いキスをして、センセにしがみ付いて…センセが「動けない」って言いながら苦笑してた

センセがガサガサとビニールの袋ごとリュックの中から引っ張り出すと、「あった」と嬉しそうに笑った

袋には、チェーン店の薬局名が書かれてあった

「こっちに来るときに、解熱剤と冷えピタを買っておいたんだ。ほら、ここに来るのにさ…電車乗るって言ってたから。初めての地に来るのに、緊張してるんじゃないかって思って」

センセが「あ」と小さく声を漏らすと、薬箱より一回り大きい箱を取り出して、恥ずかしそうに苦笑いを浮かべる

「ゴムも買っておいたんだけど……ごめん。つけなかった」

センセが申し訳なさそうに、頭をさげた

わたしは首を左右に振ると、センセに笑みを送る

いいよ…センセとなら、何もつけなくていい

ううん、つけて欲しくないよ

子供ができたら…できたで、センセと結婚できるし、そのほうがいいかも

…なんて、考えちゃ駄目かな?

ベッドの横にあるごみ箱に視線を落とす

白く丸まったティッシュを見て、少し寂しい気持ちになった

センセは、冷えピタの箱を開けると、わたしの額と首の後ろに貼ってくれた

「無理しないでね。身体が辛くなったら、いつでも言うんだよ?」

センセが、わたしの頭を撫でながら優しい口調で声をかけてくれる

わたしは布団の中に潜ると、センセに微笑んだ

「大丈夫です。熱はこれ以上、あがりません」

「ほんとに?」

「はい。もっと熱があがるときは、悪寒が酷いですから」

「そう? なら、いいんだけど」

センセは心配そうにわたしの顔を覗き込んだ後、ちゅっと軽いキスをしてくれた

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