わたしの、センセ
―さくらside―
わたしは松浦先生と携帯のアドレスを交換した
『僕は違う部屋に行くね。近くにいたら緊張するでしょ?』
そう言って、先生が生徒指導室を出て行った
わたしは松浦先生がいなくなってから、先生にすすめられた椅子に座る
テーブルの上に鞄を置くと、携帯をじっと見つめた
先生が部屋を出てから2分も待たなかったと思う
先生からの初めてのメールがきた
『1週間、欠席した理由を教えてくれる?』
わたしは、返信のボタンを押すとすぐに返事をした
『すみません。体調を崩してました。わたし、電話も苦手で…欠席の電話ができませんでした』
『電話はご両親のほうからするべきものだから、葉月さんが気にすることじゃないよ。僕からご両親に話しをしておくね。体調は平気?』
『はい。もう大丈夫です。あ、今…両親は家にいません。仕事の関係で、父も母も日本にはいないので』
『そっか。じゃあ、今度から欠席するときは僕にメール頂戴』
『はい。わかりました。先生にメールします。ご迷惑おかけします』
『迷惑だなんて思ってないよ。葉月さんのことが一つわかって、僕は嬉しいよ』
嬉しいだなんて…わたしも、先生とメールだけどお話ができて、すごく嬉しいです
『わたし、小さいころから身体が弱いんです。ちょっと緊張しただけで、熱がすぐに出ちゃって。疲れたりしても、やっぱり同じで。始業式の前日に父の会社のパーティに参加しなくちゃで…それで1週間、寝込んでしまいました』
わたしがメールの送信ボタンを押した直後に
2限目の授業が終了するチャイムが鳴った
『3限目からきちんと授業に出なよ。気分が悪くなったら、いつでも保健室に行くといい。じゃあ、僕の話をおしまいだよ』
わたしはぱたんと携帯を閉じると、鞄の中に入れた
松浦先生ともうちょっとメールをしたいけど…駄目だよね
だって、面と向かって話ができない代わりにメールをしただけだから
わたしは席を立つと、鞄を持って生徒指導室を出た
ちょうど隣の空き教室から、松浦先生も廊下に出たところだった
先生と目が合うと、先生がにっこりと優しい表情でほほ笑んでくれた
わたしは松浦先生と携帯のアドレスを交換した
『僕は違う部屋に行くね。近くにいたら緊張するでしょ?』
そう言って、先生が生徒指導室を出て行った
わたしは松浦先生がいなくなってから、先生にすすめられた椅子に座る
テーブルの上に鞄を置くと、携帯をじっと見つめた
先生が部屋を出てから2分も待たなかったと思う
先生からの初めてのメールがきた
『1週間、欠席した理由を教えてくれる?』
わたしは、返信のボタンを押すとすぐに返事をした
『すみません。体調を崩してました。わたし、電話も苦手で…欠席の電話ができませんでした』
『電話はご両親のほうからするべきものだから、葉月さんが気にすることじゃないよ。僕からご両親に話しをしておくね。体調は平気?』
『はい。もう大丈夫です。あ、今…両親は家にいません。仕事の関係で、父も母も日本にはいないので』
『そっか。じゃあ、今度から欠席するときは僕にメール頂戴』
『はい。わかりました。先生にメールします。ご迷惑おかけします』
『迷惑だなんて思ってないよ。葉月さんのことが一つわかって、僕は嬉しいよ』
嬉しいだなんて…わたしも、先生とメールだけどお話ができて、すごく嬉しいです
『わたし、小さいころから身体が弱いんです。ちょっと緊張しただけで、熱がすぐに出ちゃって。疲れたりしても、やっぱり同じで。始業式の前日に父の会社のパーティに参加しなくちゃで…それで1週間、寝込んでしまいました』
わたしがメールの送信ボタンを押した直後に
2限目の授業が終了するチャイムが鳴った
『3限目からきちんと授業に出なよ。気分が悪くなったら、いつでも保健室に行くといい。じゃあ、僕の話をおしまいだよ』
わたしはぱたんと携帯を閉じると、鞄の中に入れた
松浦先生ともうちょっとメールをしたいけど…駄目だよね
だって、面と向かって話ができない代わりにメールをしただけだから
わたしは席を立つと、鞄を持って生徒指導室を出た
ちょうど隣の空き教室から、松浦先生も廊下に出たところだった
先生と目が合うと、先生がにっこりと優しい表情でほほ笑んでくれた