罪人の恋【短編】
最初に手紙を貰った日

自分の気持ちに気づいた日

少女が去っていった日……

いろいろなことを思い出し

静かに涙を流していた

そして

生きていく世界が違うことを思い知った

「……会わせてくれよっ」

少年は小さな声で呟いたつもりだった

だが

毒ガスのせいで空気がヒューヒューするだけだった

少年は

意識を保つのも苦しくなり目を閉じようとした
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