孤島の結束
「でもなぁ。遺体が腐らないか? ドア開いたままだし他の部屋にまで臭いついたら嫌だなぁ」


 双子のケンとマサは変な心配をしている。


「それなら遺体を冷やして、壊れたドアを直せばいいんじゃないか?」


 松島悟がそう言うと、すぐに田中がもっと残酷な事を言った。


「タイ米、お前彩に惚れてたんだから、遺体を冷やしてドア直しとけよ」


 ちきしょう。何で俺がやるんだよ! その瞬間、次のターゲットは田中に決まった。


 双子のケンとマサに工具を渡され、俺は竹山彩の部屋のドアを直しながら、考えていた。

 どうやって殺してやろう?

 竹山彩は自殺って事になってるのに、誰も警察に通報する気がないなんて普通じゃねぇ。

 じゃあ、わざわざ自殺にみせかけなくてもいいんじゃないか?

 俺はニヤニヤして、工具片手にシャクレたアゴを撫でた。
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