孤島の結束
 唐突にひとみは提案をした。


「みんなでサロンに一緒に居て、順番にソファーで仮眠取らない? そうしたら一人で居るより危なくないんじゃないかな?」


「俺は嫌だね。食料を持って部屋に篭らせてもらうよ」


 双子のケンがそう言った。


「何言ってんだよ、みんなで居た方がまだ安全じゃね〜か? 一人じゃ危険だよケン!」


 珍しく双子のケンとマサの意見が分かれた。

 昔から仲良しの双子が喧嘩するのを俺は始めてみた。それだけ精神的に追い込まれてるって事か。まあいい、みんなで一緒にいれば松島悟を見張る事ができるからな。

 ケンは結局、一人で食料を持ち、四階の自室に行ってしまった。

 食堂に残った、俺とひとみと松島悟とマサの四人は、場所をサロンに移した。

 だが特に会話もなく不穏な空気だけが漂っている。
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